2006年05月25日

JAMSTEC 海洋研究開発機構 見学レポート

 民間で宇宙旅行が実現しちゃうかもという昨今ですが、
たまには「上」ではなく「下」を見る、というのはどうでしょう。
つまり海の底。




 海洋調査、とくに深海探査の分野において、
日本が世界のトップをつっぱしっているということは、
意外と知られていません。

 その中心である組織、海洋研究開発機構のサイトをちらほら見ていたら
横須賀施設の年に一度の一般公開というのを発見。
深海調査艇「しんかい6500」の実機展示もあるとあってこりゃもう行くしか!
速攻行ってきました。


2006年5月20日 土曜日

 京急線追浜駅より直通臨時バスに乗り込むと、
車内はすでに満員。関心の高さをうかがわせます。

 10分くらいで海洋開発研究機構に到着。
いきなり目立つのが、敷地内桟橋にどーんと接岸していた「かいよう」。
kaiyo3.JPG
 細長い船体を平行に二つ並べた双胴船といわれるその姿は、
一般的な船のそれとはだいぶかけ離れたもので、独特の迫力があります。
ていうか、工場が浮いてるかと思いましたよ私は。
kaiyo4.JPG

淡青丸
 次に向かったのは「かいよう」よりは、
大きさも見た目も普通の船っぽい「淡青丸」。
そうは言っても観測船、各種ハイテクな観測機器を備え、バリバリの現役船です。
tanseimaru1.JPG

船内はこんな感じ。
tanseimaru2.JPG
 さすがに狭いです。ドアノブが普通の家みたいなやつでした。

こちらは研究室?
tanseimaru3.JPG
tanseimaru4.JPG
 写真には写ってませんが、大きめの流しがあって、
6〜7個の蛇口がついてました。それぞれ「真水」「海水」「温水」など
全部違う種類の水が出るようになっていて、
用途に応じて使い分けるんだろうなあと想像。


後部デッキ。
tanseimaru5.JPG
 奥に見えるのはトロール網を引くための設備(ガントリーというそうです)、
ちなみに船首にははえ縄の設備もありました。


操舵室
tanseimaru6.JPG
 手前のレーダーとか見るとワンダバ気分が盛り上がってしまうのは私だけでしょうか。


操舵室の一角。
tanseimaru7.JPG
 お茶やコーヒーが充実しているのは、やはり当直の方のため?。
よく見るとポットや書類が落ちないように固定されているのがわかります。
これほど大きな船でも海の状態によっては相当揺れるのでしょう。

同じく操舵室、海図ゾーン。
tanseimaru8.JPG
 GPSの向こうに小さな神棚がありました。航海安全祈願。


tanseimaru11.jpg
 もちろんPCも完備。衛星を通じてインターネットにも繋げるそうです。

こちらは無線室。
tanseimaru9.JPG
 ここの係りの方(通信士?)と少しお話したのですが
画面右下の大きな紙は、実は新聞です。
共同通信が船舶向けにFAX新聞を発行しているのだそうです。
tanseimaru10.JPG
 こちらの巨大ファクシミリで受信します。
ちなみに気象情報などもここで受け取るそうです(奥に写っているのがそう)


しんかい6500
sinkai6500_3.JPG
 すぐ傍には前モデルの「しんかい2000(02年に引退)」
も展示されていましたが、人気があったのはやはり6500のほう。
今夏に公開される「日本沈没」に、「わだつみ6500」
として登場することも人気の一因かもしれません。
sinkai6500_2.JPG
 カットモデルというのでしょうか、
胴体脇部分、本来は鋼板が張られるところが
透明になっていて中が観察できるようになっていました。
sinkai6500_1.JPG


無人深海ビークル かいこう
kaiko3.JPG
 現在のところ、有人潜水艇しんかい6500の後継機の予定は、
残念ながら無い
そうです。というのも、
最高深度6500Mという深さは、もう地球の海洋の大部分をカバーできてしまうため
それ以上深く潜れる設計はあまり意味が無いからだとか。

 ということで、6500mよりも深い海域はこれら無人探査機の出番となります。
kaiko2.JPG
人の行けないところへ行って作業をするというのは、
まさに私の期待する理想のロボット像でもあります。
今後はこういったロボット探査が主流になっていくのかもしれません。
kaiko1.JPG
ボディの山吹色は回収時に海上で最も見つけやすい色だからということでした。




かいよう
 運良く午後の体験乗船に乗り込めました。
kaiyo6.JPG
 このかいようは、
まずディーゼルエンジンで発電機を回し、
そこから得た電力でモーターを回し、
その力でスクリューを駆動するという仕組みなんだそうです。
プリウスみたいなもん?いや、燃料電池車のほうが近いかも。
スクリューとエンジンのレイアウトが自由だとか、
防音、防振の点でメリットがあるそうで
静かな状態が要求される観測船ならではだなあと思いました。
kaiyo7.JPG

 驚愕したのは旋回時
あんまりびっくりして写真とるの忘れちゃったんですが、
船側からこんな絵が見えました。
kaiyo1.jpg
 すぐ近くに今通ってきたばかりの船の航跡が、
きれいな円弧を描いて海の上に残っていたんです。
何がすごいのかって?いやスゴいですよ。
こんなでっかい船がこんな小さい回転半径で回頭できるはずがない。
それができるんです。この双胴船ならば。

 つまり双方の船体についたスクリューの回転を調整する事で、
見た目以上に小回りがきくのだとか。
ブルドーザーや戦車のキャタピラーみたいな感じ?
もしかすると360度その場回転とかもできちゃったりして。

 帰港の接岸時にはこんな場面も目にしました。
またしても撮影忘れですが船側からこんな絵です。
kaiyo2.jpg
 船体両側につけられたスラスターと言われる
ジェットエンジン?みたいな機関から
大量の水を噴射して平行移動する様子です。
さすがにこれほどの大きさのものを押し動かすわけですから、
その水量と勢いたるや半端ではありません、
鳴門海峡の渦潮もかくやといった感じでした。


 ことしのGWは不完全燃焼な私でしたが、
何とかリカバーできたなと、そう思える一日でした。

おわり



おまけ(フィクションですよ)
sinkai6500.JPG



posted by 山桃浩司 at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | それ以外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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